” ひと目見ただけで美しいと分かる椅子。座っても心地が良く、何より知性を感じさせる造り。手に入れられる技法と知識を持って生み出される高い品質。心地良い暮らしを創り出すからこそ世代を超えて受け継がれていく。”
若き2 人のデンマーク人ジャスパー・オーバーガードとクリスチャン・ディルマンは想いを胸に、ブランドを立ち上げた。
- Wire Collection (2014) -
The Passion of Making
オーバーガード & ディルマンのファーストコレクション。異なる二つの要素を複雑に組み合わせシンプルな見た目を併せ持つどこから見ても美しい椅子を創り上げました。
伝統的な馬具造りと鉄工技術に着想を得て“革”（天然）と“ワイヤー（人工）” を用いて“伝統的なクラフトマンシップと最先端のテクノロジー” を駆使し細部に至るまで洗練さを見出しました。デザイナーであり、クラフトマンである2人がクリエティブを発揮した現代だからこそ製作しうるコレクションです。
- Circle Collection (2019) -
Circle Chair
“サークル（円）は、美しさとバランスの象徴いわば「完璧な形状」として、古代は数学者ユークリッドやレオナルド・ダヴィンチから偉大なデンマーク家具の巨匠、ハンス・J・ウェグナーまで、天文学者・物理学者から建築家・芸術家に至るまで多くの人々を魅了し、好奇心を掻き立て、クリエイティビティを発揮して来ました。
そして我々もまた、サークル（円）に魅せられ永遠に美しいその形状に根ざし新作 “Circle Chair” を生み出すことができました。”
- ABOUT -
OVERGAARD & DYRMAN
オーバーガード＆ディルマン（以下、O＆D）は、2013 年にジャスパー・オーバーガードとクリスチャン・ディルマンによって設立された、デンマークを拠点に家具をデザインするデザインスタジオであり、製作を手掛ける家具メーカーです。
O＆D は、最高級の素材を手仕事と現在のテクノロジーにより、独自性のある有意義な日常の道具・家具を創り上げています。かつてのデンマーク人はお互いの強みを活かし分業し、他者と協業して最良のものを生み出していました。O&Dもまた、自らのクラフトワークを過信することなく、最良の製品を作り出すために、O&Dをプラットフォームとして腕利きの職人と協業し製品を生み出すこともあります。
上・下：コペンハーゲンにあるO&D ショールーム
2014 年に発表したファースト・コレクションである「Wire Collection」は伝統的な馬具づくりと精緻な鉄工技術という二つの伝統的な職人的な技巧を組み合わせ、デジタルパブリッシャー「World Interior News」の家具部門で名だたるラグジュアリーブランドを押さえ、大賞を受賞しました。
上：World Interior News 家具部門で大賞を受賞したWire Collection - Wire Lounge Chair
中：World Interior News 2014 家具部門の最終候補ブランドと作品
下：2014 年ロンドンで開催されたWorld Interior News の授賞式の様子
O&D の全ての製品は、自然界や幾何学に見られる形態から着想を得ています。感性を刺激し、観る者を愉しませるようなモノづくりを志向し、優雅で心地良い空間を生み出すことを目指しています。
コペンハーゲンにあるO&D ショールームに飾られるオブジェ
製品の開発段階では、全てのディテールに対してどの面どの角度から見ても洗練さを見出し、同時に座り心地・使い勝手といった機能面、複雑に見えながら簡素に見える構造的な美しさ、厳選された上質な素材の組み合わせが生み出す美しさを同時に追求しています。
O&D は伝統的な技法と最新のテクノロジーを融合させ、現在から過去へ橋渡しをするようにモノづくりにアプローチしています。古き良きものと新しい革新的なものといった相反する二つの要素を最適に活用することは、伝統的技法を受け継ぐだけでなく、先端技術で生み出せるモノの可能性を引き上げることにつながります。O&D は注文を受けてから製作を手掛けるため、顧客の要望に対して高いレベルで対応できる理に適った、持続可能な生産体制を取っています。
O&D の全ての取り組みの中心にあるのは飽くなき好奇心への探求とクリエイティブなプロセスに対する情熱です。最高の品質の素材を精緻に接ぎ合わせ、自らのアイデンティティーを貪欲に追求することで、受け継がれる北欧デザインに革新性と新奇さをもたらしたいと考えています。
上：Wire Chair の座面のプロトタイプを手がけるジャスパー・オーバーガード。
下：Circle Chair の前脚と後足の接合部をチェックするクリスチャン・ディルマン。
オーバーガード & ディルマンのデザインは、構想から仕上げまで常に実践しながら自らへ問いかけ続けることで研ぎ澄まされていきます。人間工学的に快適かどうか、有機的で美しい形状かどうかに特に重きを置き、素材の特徴を最大限引き出している仕上げかどうか、素材の接合は美しいかどうかなど細部に至るまで、一つ一つ最適な解を見出していきながら作り続けています。
Circle Chair の木フレームのプロトタイプ。デザインした後、1:1 のモックアップを製作して、ディテールを研ぎ澄ませていく。結果として採用されないパーツも出てきます。
“我々のデザイン行為には終わりがない。常に問い続け、現状に捉われず、最良を探して続けている。最高の形で最終製品を生み出し続けるために、様々なトライ＆エラーが我々をよりよい形へ導いてくれると信じている。”
“我々は手掛けた製品に、職人の名前を刻んでいるのは工房を出た証として、ただサインをしているわけではないんだ。我がチームがその過程で出会った発見とクリエイティビティにお礼を言いたいんだ”
2014 年からオーバーガード＆ディルマンの製品は
デンマークの腕利きの職人たちによって作り続けられている。
“We believe that Small details make a big design.”
(小さなディテールの積み重ねが良質なデザインとなる)
- Christian Dyrman